赤外線リモコンをスマホにまとめる目的だけで、1万7千近くする機器をカートに入れていないか? SwitchBotのハブ3は公式ストアで16,980円という強気な価格をつけてきた。

リモコン端末としてはあまりに高すぎる。

ハブミニなら5千台で買える。 同じ赤外線操作ができる機材に対して、僕らは一体何に1万以上の差額を払うのか。

看板の派手さに惑わされて飛びつくと、確実に財布を痛めることになる。 設計の必然性を見極めないと後悔するはずだ。

通信経路を分けて考える

本文図解1

何でも1台で操作できるという宣伝に飛びつくと足元をすくわれる。 エアコンや照明は赤外線で飛ばし、ストリーミング端末はBluetoothで繋ぎ、カーテンやロックは独自の規格で動かす。

全部同じ電波で操っているわけじゃない。

操作対象ごとに通信の通り道がまったく別物なのだ。 どれか1つの電波が壁に遮られた瞬間、その家電だけが部屋で沈黙する。 配線や設置場所を考える時は、家電ごとの電波ルートを個別に計算する必要があるだろう。

画面とダイヤルへ払う差額

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ではあの1万以上の差額はどこへ消えたのか? 答えは本体に生えた物理ダイヤルとカラー画面だ。

スマホを取り出さずにエアコンの温度を1度刻みで変えたり、ボタン一押しで外出時の照明を一括で消したりできる。 壁際に小さな操作パネルを増設する感覚に近い。 家族や友人が家に上がった時、アプリの共有なしで家電を触れるのは素直に便利だと思う。

だが君はこの操作盤を毎日手で回すだろうか?

普段からスマホや音声だけで満足している人にとって、この画面はただの置物になりかねない。 本体も横幅12センチを超えてずっしり重い作りだ。 指紋や埃が目立ちやすい光沢パネルの掃除に追われる未来も見えている。

スマホを開かない生活を買う覚悟が必要になる。

30台という数字の正体

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パッケージに並ぶMatterの看板にも冷徹な視線が要る。 最大30台という数字を見て、他社の機器をハブ3だけで全部まとめられると錯覚してはいけない。

30台は橋渡しの通行枠に過ぎない。

他社製品を直接ハブ3にペアリングする機能ではなく、Appleなどのコントローラーが別途部屋に鎮座している構成が前提になる。 前モデルの8台制限で苦しんでいたオタクなら拍手喝采の進化だろう。 しかし自社製品を数個しか持たない家庭にとって、上限枠の拡張は何の得にもならないはずだ。

おまけにThreadには対応していない。

ネット切断と設置の現実

通信障害でも動くというローカル操作の宣伝文句も、過剰な期待は禁物だ。 公式が明記しているのはネット切断時のエアコン操作であって、家中の全機能が無停止で動く保証など存在しない。

ハブ自体の電源が落ちれば何も動かない。

家庭内Wi-Fiの電波が止まっても同じように操作は途切れる。 しかもWi-Fiは2.4GHz帯にしか繋がらない設計だ。 高速な5GHz帯しか飛んでいないルーター環境だと、初期設定の段階で手詰まりになるリスクがある。

温度センサーも本体内部を避けて付属ケーブルの根元にぶら下がる形を取っている。 本体の熱による測定誤差を防ぐ配慮自体は誠実な設計だ。 ただ配線の見た目をすっきりまとめたい人には厄介な出っ張りになる。

ハブ3の価格のうち、僕らが設計に払う分は画面と物理ダイヤルのハードウェア代だ。 スマホを開かずに家族全員で家を弄りたいなら、この操作盤に差額を払う価値はある。

だがアプリやスマートスピーカーの操作で完結しているなら、ハブミニを選んだ方が賢い選択になる。 自分の手で毎日ダイヤルを回す場面があるかだけを冷静に見極めよう。

出典